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痴呆系
評価

内容評価   ☆☆☆☆
価値評価   ☆☆☆
技術評価   ☆☆☆
分かりやすさ ☆☆☆☆

概要
データハウスの内部暴露モノにおいて、ここまでRockなものを見たことが無い
中身は痴呆老人(まぁ、現在でいうと認知症の患者さんだが、
ここでは痴呆老人とさせていただく)
が収容されている専用老人ホームで、そういう方達の看護をしていた筆者達の
実体験に基づいた描写で書かれている本である、
普段、我々が痴呆老人に抱きがちなイメージと言うのは、
主に物忘れが激しいだの、ぐったりしてあまり動かないだのとネガティヴなものばかり、
しかし、それは我々の思い込みに過ぎないと言うことを、この本はありありと教えてくれる
体は確かに衰え、脳細胞が殆ど死滅しようとも、人間、やはり欲からは逃れられないのだ

例えば、身の丈190cmという痴呆爺さんが老人ホーム内で巻き起こす夜這い事件や
王様ゲーム方式で相手を決める乱交パーティを多分昭和初期あたりにやっていた婆さんなど
ロックでパンクな話ばかり、なかには"ウンコ"や"おまんこ"、"うへへへぇ"等の意味不明な叫びがページに踊り
我々の老人像を粉々にしてくれる、以前、ロックの異端児が
"Rock is dead"と歌っていたが、
この現状を聞いたら、まだまだ勇気が湧いてくるはずである

なお、この本はそれぞれ違うテーマを五章に渡って書いており
第1章は看護の日誌、2章は老人の性などと名前が付けられている
その中でも3章である痴呆老人達の言葉は、
どっかの墨でなすり付けた様な言葉達ではなく
解体された言葉達が秩序を半ば崩しながらも、堂々と生きており、
壊れた自動筆記オートマタが紡ぎだす文章にも似て、
なぜだか深い味わいを感じさせるものばかりである、

今、福祉が抱える問題が表面化してくる一方で、福祉に携わろうとする人たちも
増加傾向にある、だが、どいつもこいつも光の部分しか見ようとしていないように思える
この本は、福祉というものにとって不謹慎な表現が多々存在している
だが、前書きにもあるようにそれを(積極的に)笑いの種にしようとはしているのではない
本当に痴呆老人達を愛していなければ、彼らと触れ合い、
それをこうして本にしよう等と誰が思うだろう、
愛しているからこそ全てを知ってほしいのだ、
痴呆老人の光も、そして影(と言う名のマヌケ)も
だからもし、福祉や老人と言うものの光だけを見ていたいと言う人には
この本を買うことはおろか、
読むことすら私は絶対反対である、
しかし、それで幸せに生きれるなら、さぞかしその人たちは幸せな人たちであると私は思う
なお、文章も軽く、編集も老人の顔がページのすみにコラージュしてあったりと
手早く読めておもしろいので、ギャグが分かって、素直に楽しめる人は是非どうぞ

追記
筆者の一人である直崎さんは「幻の名盤開放同盟」の特派員で、
この本にも「幻の名盤開放同盟」の皆さんあてに謝辞を書いている
ちなみにこれの前段階の原稿と呼ぶべきものが、宝島社
「トンデモ悪趣味の本」にのっているので、興味を持った方は
そちらも参考にしてください

DATA
著者
早田工二
直崎人士

出版社:データハウス: ISBN:978-4887184206 : (1997/03)

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by unit-731 | 2007-02-23 21:45 | 現代病



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