漫画千夜一夜物語 一夜目
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墓場鬼太郎 (1)

あれ?鬼太郎って「ゲゲゲの」じゃないのというあなた
そんなあなたは真人間です、どうぞ存分に太陽を浴びて生きていってください!
それはさておき、このタイトル実をいえば鬼太郎が始まった当初のころのタイトルなのである
まだ水木先生が恐怖劇画家と呼ばれ、
「オモチロイ!」なんてお茶らけるずっと前のなので、
タイトルも大人向けのビターなものとなっているのだろう

そんな初期鬼太郎だが、
始まりはなんとも陰々滅々たる一冊の貸本漫画(*1)から始まった、
その名も「妖奇伝」、これがまた見ただけでおどろおどろしい幽霊の表紙なので、
「この本を盗んだ奴は変死です!」と本が視覚に訴えてる気がしてならないのだが
そんなこの本に収録された「幽霊一家」という長編が鬼太郎の初出というべき作品なのである
もちろんタッチは恐怖劇画、いたるところがベタで塗りつくされ、もう人なんだか影なんだか分からない
それに加え、話は死ぬほど暗い、
これを読んだ後に「その後のゲゲゲの鬼太郎」なんぞをよんだ日には
これ、ただの水木先生の妄想だろ、と思えるほどに暗く、
まさに「地獄」という言葉がピッタリな出来である

しかし、近年までこの初期鬼太郎を読むのはすこぶる難しいことであった、
なんせ貸本というというシステムをとっていたため、あまり市場に出回ることが無い上に
古くなって捨てられるというケースが非常に多かったからだ、
こんな経緯があるため、初期鬼太郎シリーズを読むには万単位の金が要った時期もある
よって少年時代の私はいつも本で
この貸本の写真と一コマ二コマ貸本から引用された漫画を見ては切ないため息をついていた
だが、つい最近になって新刊文庫のコーナーをあても無くぶらぶらしていたとき
角川のコーナーに何の前触れも無く、
この貸本時代の鬼太郎が無雑作にポンと置かれていたのだ
どうせ巻頭だけカラーで後は白黒のいまいちな出来だろ、と高をくくって読んでみたら、
これがまたきっちりとした復刻印刷で貸本の色合いが良く出ている上に、
巻頭だけじゃなく貸本でカラー刷りだった部分まで完全再現という
まさにオバケ復刊なのであった

今の時代に1000円切って新品の初期鬼太郎にありつける私のようなフリークは幸せである
また、もし興味を持った方はぜひ店頭で手にとって、
鬼太郎のダークな一面に触れてみるのもオモチロイかもしれない


(*1)読んで字のごとく、読みたい本をお金払って借りられるというシステム
有料の図書館と思っていただけると分かりがいいだろうが、
中には貸し本屋にしか配給されない本というのがあり
多くの貸本漫画はその部類に入るといえるだろう、
えてして貸本漫画は作者の身の振りようで絶望的なストーリーなどになることが
往々にしてよくあり、拷問のシーンなどがでてくると見ているこっちが死にたくなる出来になっていることがままあったりする
今はこのようなシステムは廃れており、営業している貸し本屋は皆無であるといえよう
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by unit-731 | 2006-09-30 22:14 | 企画
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